
こんにちは!九十九すいです!今回は近年注目が集まっているガバナンストークンについて、わかりやすく紹介してもらうよ!
この記事はこんな疑問をもったあなたにおすすめです!
- ガバナンストークンってなに?
- ガバナンストークンはどうしたら手に入る?
- ガバナンストークンのメリット・デメリットは?
執筆者情報

- Webクリエイター& web3ブロガー
- 元Webインストラクター(企業 / 個人)
- NFTコミュニティ所属
近年、金融業やNFT業界を筆頭に、経営者やトップのいない組織、システムなどの運用に注目が集まっています。
その一因として、トップや運営者の独断専行や組織の私的利用を防ぐことができることがあります。
その組織の意思決定をする際、そして組織のグローバル化が促進するweb3時代を知るためには、「ガバナンストークン」は必須の知識なのです!

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非中央集権型組織(DAO)
DAOとは非中央集権的な組織・コミュニティのことです。
DAOは、一般的な企業のように経営者やトップなどがいないです。そのため組織の方針は、所属する参加者全員で決めていくよう設計されています。
分散型金融というのは、DAOと同様に経営者・トップ(銀行や証券会社など)がいない、「金融システム」のことです。
簡単に言えば、ATMだけで成り立っている銀行のようなものです。
そもそもトークンと仮想通貨の違いは?
トークンと仮想通貨の違いは、発行元となるブロックチェーンが「独自であるか、ないか」にあります。
発行元 | 代表例 | |
---|---|---|
トークン | 既存の仮想通貨のブロックチェーン | NFT、ICO、ガバナンストークン |
仮想通貨 | 独自のブロックチェーン | ビットコイン、イーサリアム、ポリゴン |
たとえば仮想通貨のひとつ「イーサリアム」は独自のブロックチェーン「イーサリアムブロックチェーン」で発行されます。
対して、ガバナンストークンは、独自のトークンをもっていないため、すでにあるブロックチェーンを借りるかたちで発行されます。
仮想通貨は自分の家を持っているけれど、トークンは賃貸マンションで部屋を借りているイメージです。
ガバナンストークンは投票券のようなもの
ガバナンストークンは、非中央集権的な組織もしくは、それに準じたプロジェクトにおける運用や開発といった方針を決定する投票券をもつトークンです。
ガバナンスとは、「支配・統治・管理」を意味しており、ガバナンストークンとは、管理をするためのトークンと捉えることができます。
また、ガバナンストークンは、非中央集権的な組織のなかで発行・使用される仮想通貨やNFTという資産的な側面も持ち合わせます。
まとめると、ガバナンストークンは非中央集権的な組織の投票券でありながら、資産性も持ち合わせた便利なものです。

中央集権と非中央集権のいいとこ取りをしたプロジェクトにも、ガバナンストークンは幅広く利用されているよ。
ガバナンストークンの保有量が多いほど、発行元のプロジェクトに関する意思決定の権利が多く付与されます。
一見、中央集権的にも思えますが、しかしこれは、プロジェクトを非中央集権的に運営するための仕組みになっています。
- プロジェクトの意思決定をするために必要なガバナンストークンの量が、中小規模のグループでは到底占有できない量であるため。
- 仮に大規模のグループが、ガバナンストークンを占有してしまっても、ガバナンストークンの占有率は公開されているので、中央集権になったことに参加者が気づけること。
また、ガバナンストークンの価値はプロジェクトの成果に左右されやすく、プロジェクトが伸びれば、ガバナンストークンの価格もあがります。

プロジェクトの利益がガバナンストークンの保有者の利益になり、プロジェクトを良くしていくことが参加者全員の目的になるんですね!
ガバナンストークンを作る理由
ガバナンストークンは、非中央集権的なプロジェクトの「人集め・資金調達・民主的な運営」を目的に作られる場合が多いです。
プロジェクトの「理念や目的」に共感した人たちが集まり、自発的にプロジェクトを運営していけるという特徴がありますが、1つの問題として、プロジェクトが活動する資金が必要になってきます。
従来のプロジェクトにおける活動資金の調達には、事業収益や出資、会費など様々な方法がありました。
非中央集権的なプロジェクトではそれらの方法では資金調達が難しいまたは、マッチしない場合があります。
一例ですが、世界中の人々を対象としたサービスのプロジェクトで資金調達をしたい場合です。
既存の資金調達では、国際送金の手数料問題等があり、世界中の賛同者から資金を提供してもらうことは、かなりハードルが高くなってしまいます。
その他の問題には、プロジェクトの参加者は理念に賛同し自発的に活動しますが、メリットがなければ長期的な参加は困難になるでしょう。
ガバナンストークンは、それらを解決する方法のひとつと言えます。ガバナンストークンを発行し、購入してもらうことで、活動資金を得ることができます。
また、ガバナンストークンを保有した人に対して特典や利益還元をすることで、活動への長期的な参加をうながします。
さらに、意思決定における投票券を付与するため、プロジェクトの運営をより民主的におこなうことが可能になります。
非中央集権的なプロジェクトでは、「理念や目的」を前提としたうえで、ガバナンストークンを発行することで、コミュニティの活動をより活発にしていくことができるのです!
ガバナンストークンのメリット
- プロジェクトが独裁的にならない
- 保有することで特典を受けれる
- 運営に参加できる
プロジェクトが独裁的にならない
ガバナンストークンは、非中央集権的なシステムを取る上で重要な役割を担っています。
それは、ガバナンストークンが、組織やプロジェクトにおいて投票権として用いられるためです。
ガバナンストークンを使って定めた意思決定は、個人で変更することが難しいです。
万が一、投票で不正を行ったとしてもガバナンストークンの特性上、どこからどれだけの票が集まったのかが分かる透明性があり、すぐにバレてしまいます。
保有者全員がプロジェクトの方針に対して票を投じることで、プロジェクトが独裁的になることを防ぎます。
保有することで特典を受けられる
先ほど、ガバナンストークンは、プロジェクトの運営に対する投票券のようなものだと説明しました。
ガバナンストークンはそれに加えて、保有することで各プロジェクト独自の特典が受けられる場合があります。
例えば、「限定のイベントに出席する権利」「取引手数料の50%を受け取る権利」など、プロジェクトによって様々な特典が付与される場合があります
株式における株主優待券や、配当をイメージするとわかりやすいですね!
ガバナンストークンは、プロジェクトに多くの人が長期的に参加してもらうことで相対的に価値が増していきます。
そのため、プロジェクトへの熱が冷めないように、長期的な参加を促す特典が多いです。
運営に参加できる
ガバナンストークンは所属するプロジェクトの運営方法や今後の方針について自分の意見・意思を示す手段のひとつです。
そのため、自分の興味関心があるプロジェクトに対して、当事者として参加することが可能です。
従来のプロジェクトであれば、プロジェクトの運営・企画立案に携われるのは、ほんの一部の人たちだけでした。
しかし、ガバナンストークンを保有することで、興味のあるプロジェクトに遅れて参加したとしても意思表示することができます。
ガバナンストークンによって、プロジェクトは「プロジェクトに興味関心がある人たちが集まって活動の幅が広がる」ようになります。
ガバナンストークン保有者は「興味のあるプロジェクトに当事者として参加できる」という関係がつくられます。

双方にメリットがある仕組みですね!
ガバナンストークンのデメリット
- 意思決定に時間がかかる
- 大口投資家が強い権利を持ちやすい
- 規制が入る可能性がある
意思決定に時間がかかる
ガバナンストークンを採用しているプロジェクトでは、その投票によって、プロジェクトに関する運営・開発が決まるようになっています。
つまり、プロジェクトに関するアイデアや意見は、投票権をもつ保有者に対して提案する必要があります。
そのため、管理者やトップが意思決定をするトップダウン型と比べて、ひとつひとつの意思決定に時間がかかります。
ガバナンストークンを採用することにおいて、早急に意見を変更することは難しいといえます。
大口投資家が強い権利を持ちやすい
ガバナンストークンの保有量は、プロジェクトの意思決定プロセスにおいて、どのように関係していくのでしょうか?
結論からいうと、保有量が多い人ほど、権限が強くなる仕組みになっていることが多いです。
そのため、ガバナンストークンを多く所持している個人や、資金力のある企業が有利になってしまう可能性があります。

ただし、ガバナンストークンの投票結果は誰もが見れるようになっているから、一部のグループが組織を牛耳っていると、すぐにバレてしまうよ。

そんな組織にはいたくないです…
規制が入る可能性がある
2022年10月現在、日本のガバナンストークンへの法的位置づけに対する明確な規定がありません。
しかし、明確な規定がないからといって、ガバナンストークンを自由につかえる訳ではありません。
ガバナンストークンは仮想通貨の1種です。
そして近年は、仮想通貨の規制が強化されています。
例えば、2022年4月にイギリス政府がステーブルコイン(価格が安定するように設計された仮想通貨)に対する新しい規制を導入しています。
さらに8月には、オーストラリア政府が新しい仮想通貨規制体制を発表しています。
このように、ガバナンストークンも仮想通貨である以上、日本において明確な規制が入る可能性があります。
一方で、2022年8月末に金融庁から公開された、「金融行政方針」には、ガバナンストークンについて次のように記載されています。
仮想通貨(いわゆるガバナンストークンを含む)のうち発行体保有分についての期末時価評価課税に関する課題への対応(税制改正要望を含む)を行う。
ーー引用元:金融庁「金融行政方針」より
ここでの課題とは、「法人が仮想通貨を保有している場合に生じる課税」をさします。
個人の場合、購入した仮想通貨を売却し、所得が発生すると同時に課税されます。
しかし法人は、仮想通貨を所持したまま決算期末を迎えると、売却していない仮想通貨に対しても課税されてしまうのです。
この時に掛かる税を、期末時価評価課税といいます。「仮想通貨をもっているだけで課税が生じる」という状況は、国内の有力スタートアップの足かせとなっていると考えられます。
『金融行政方針』では、このような状況の改善を目的としており、ガバナンストークンを含む仮想通貨の税制の見直しが検討されています。
ガバナンストークンに興味がある方は、今後の動向をチェックしてみてください!
ガバナンストークンを手に入れる方法
- 仮想通貨取引所で購入する
- プロジェクトに参加する
- NFTゲームをプレイする
1|仮想通貨取引所で購入
国内の仮想通貨取引所で購入できるガバナンストークンの種類は非常に少ないです。
今回は一例として、国内の仮想通貨取引所で購入できるメイカー(MKR)をご紹介します。
メイカーは、「DAI」の発行や管理をおこなっているプロジェクト『Maker』のガバナンストークンです。
つまり、メイカーは「仮想通貨の運用をするプロジェクト」のガバナンストークンとして活用されているということです!
メイカーは、プロジェクト内の様々な意思決定に参加することが可能なため、『Maker』に大きな影響を与えます。
メイカーはGMOコインで取り扱いをしていますので、入手したい方はGMOコインで口座開設するのがおすすめです!

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2|プロジェクトに参加する
プロジェクトに参加すると、プロジェクトごとにルールがあります。
定められたルールに従い、定められたルール・条件を満たすことで、ガバナンストークンを入手することができます。
これは、ガバナンストークンを購入するお金がなくても、ガバナンストークンを保有できる方法です。
獲得量自体は少ない傾向にありますが、ガバナンストークンを購入せずに保有できるのは大きなメリットですね!
3|NFTゲームをプレイする
NFTゲームのNFTは「Non-Fungible Token(非代替性トークン)」といい、替えが効かない(=非代替性)データ(=トークン)のことを意味します。
ざっくり紹介すると、インターネット上で発行できるデータが、唯一無二であることを証明してくれる証明書のようなものです!
NFTゲームは、ブロックチェーン技術を土台に開発されたゲームのことです。
ゲーム内で手に入れたNFT化されたアイテム、キャラクター、カードなどは、ゲーム内やNFTマーケットプレイスで売買可能なので、遊ぶこともお金を稼ぐこともできます。
NFTゲームをプレイすると、実績に応じてガバナンストークンを獲得することができるものもあります。
例えば『CRYPTO SPELLS(クリプトスペルズ)』はプレイするだけで、ガバナンストークンを入手することができるカードゲームです。
クリプトスペルズでは、そのガバナンストークンを使用することで、カードの能力を変更する提案や投票ができるようになっています。

出したら勝ちになるカードを作りたいです!

ゲームをやっている全員が反対するだろうね…
この様に、参加者の全員が納得できる能力にできるのも、ガバナンストークンを採用している利点の1つです。
NFTについて詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ!
関連記事
ガバナンストークンの実例(ユニスワップ)
ガバナンストークンの実例としてユニスワップ(Uniswap)をご紹介させていただきます。
ユニスワップは、24時間仮想通貨の取引を行うことができる分散型取引所(DEX)です。
手数料が非常に安いうえに、本人確認をしなくても取引ができるため、利便性が高いといえます。
ユニスワップでは、資金を特定のプール(ユニスワップの口座)に預けることで、専用のガバナンストークン「UNI」を獲得できます。
UNIは、アプリケーション内の運用・開発などの方針を決める投票に利用されます。
また、UNIは価格が設定されているので、スワップ(同じブロックチェーン上で発行された、他の仮想通貨に変換)することが可能です。
ガバナンストークンの主な銘柄一覧
ガバナンストークン | 時価総額 | 公式サイト | 公式Twitter |
---|---|---|---|
Uniswap | 約5,196億円 | https://uniswap.org/ | @Uniswap |
Internet Computer | 約1,447億円 | https://internetcomputer.org/ | @dfinity |
Aave | 約1,076億円 | https://app.aave.com/ | @AaveAave |
PancakeSwap | 約711億円 | https://pancakeswap.finance/ | @PancakeSwap |
Maker | 約650億円 | https://makerdao.com/ja/ | @MakerDAO |
Dash | 約647億円 | https://www.dash.org/ | @Dashpay |
eCash | 約581億円 | https://e.cash/ | @eCashOfficial |
Syuthetix Network | 約482億円 | https://synthetix.io/ | @synthetix_io |
【結論】ガバナンストークン=意思決定に参加する権利
今回はガバナンストークンついて紹介させていただきました。
- ガバナンストークンは、非中央集権的なプロジェクトの運用や開発、方針などについてを決定する投票券
- 入手方法は、購入する、プロジェクトに参加する、NFTゲームをプレイするなどがある
- ガバナンストークンは、長期保有することで特典がもらえるなどのメリットがある
ガバナンストークンは、web3の世界において非常に重要な存在です。
それはDAOにおける組織維持や、長期的な運営に大きく貢献しているからです。
web3は現在注目を集めていますが、世間の認知度はまだまだ低いといえます。
だからこそ、今ガバナンストークンについて知ることは、他人とリードをつけることになります!
一方で、法整備や税制、規制などは万全に整備されているとは言い難い状況です。
しっかりとメリット・デメリットを理解したうえで、ガバナンストークンをどう扱うのか考えましょう!
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それでは、ありがとうございました!